私が10歳の頃、校内マラソン大会で一等賞を獲り家に金メダルを持ち帰ると、「まんずたまげだ、大したもんだ。」と、普段は寡黙で厳しい祖父が、おもむろにサーモントブロー型のべっ甲眼鏡を外し、くしゃくしゃの笑顔で大粒の涙を溢して喜んでくれました。そしてその光景を見た祖母と母が嗚咽を漏らすのです。当時の私は、その何気ない瞬間が幸せで、心から嬉しくなって、だから毎年、金メダルの獲得よりもその瞬間に触れたくてただただ必死に走ったのでした。しかしその祖父が糖尿病になり、その後認知症を患い最期は孫の私のことすら分からなくなりあの世へ旅立ちました。満74歳でした。いま私自身が体づくりに詳しくなって思うことは、もし、運動習慣や栄養バランスに関する情報や理解が地域に深まっていれば、祖父の健康寿命は違ったであろうと考えるのです。これは過去のたらればですが、ならば未来は少しでも病気を未然に防ぐ地域になればと切に願い、その実現に微力でも寄与できれば幸いと今強く思うのです。この20年間で私は、災害防じょのプロである消防吏員と、体づくりのプロであるボディビルダーの経験を培いました。その教訓をUGOQを通じて最適化し、生まれ育った故郷という掛け替えのない場所で、“最強の防災減災”を促進します。そして、私たちがふと幸せを感じる何気ない瞬間を増やし、逆に不幸な出来事を少しでも軽減していければ本懐です。その実現に向けて焦らず地道に、驕らず直向きに動いていきます。出会いに感謝し、一緒に遊び、学び、喜びながら。